普通の健康保険やメディケアは、医学的に必要な治療をカバーするものであり、「介護」は、ほとんどカバーしません。日本でもアメリカでも、寿命が延び、介護の必要性は高まるばかりです。日本には公的な介護保険がありますが、アメリカの介護保険は、個人で加入する場合がほとんどです。健康保険のような加入義務はありませんので、アメリカでの介護保険の加入率は高くはありません。保険料は年齢とともに上昇しますし、健康でないと加入できないため、高齢になってからでは、健康状態の審査に受からず加入できないか、保険料が高すぎて経済的に加入できない可能性が高まります。
介護保険は、ロングタームケア保険 (Long Term Care Insurance) と呼ばれ、民間の保険会社が提供しています。介護保険の保険料は、年齢、性別、補償額や保障内容によって異なり、最終的な保険料の金額は、健康状態の審査が終了してから決まります。介護保険の保険金が支払われるのは、通常、次の2つのうち、どちらかが起こった時です:(1)日常生活に必要な6つの基本動作(入浴、排泄のコントロール、着替え、食べる、トイレを使う、立ち上がって移動)のうち、2つ以上が90日以上、一人でできなくなった時、または、(2)認知障害のため、誰かが付き添っていないと、本人の安全が確保できない状態となった時。そして、介護保険は通常、自宅介護の他に、次のような施設を利用する費用をカバーします:ナーシングホーム、アシステッドリビング、アダルト・ディケア、など。ただし、保険が適用になる施設が限られる介護保険や、介護の受け方によってベネフィットが減額される介護保険もあります。また、アメリカで介護保険に加入して、日本で介護を受けることになった場合には、まったくカバーしない保険と、ベネフィットが減額になりますが海外でも使える保険があります。介護保険も種類が多く、生命保険や年金保険に付随したものもあります。普通の介護保険は掛け捨てですが、昨今は、支払った掛け金のうち一定金額が返金されるタイプの介護保険や、掛け捨てにならない介護保険(生命保険や年金保険に付随したもの)の種類も増えて来ています。
介護保険の保障内容は、保険会社や、保険商品によって、大きく異なりますので、契約書の内容を注意深く検討して、よく理解されることをお勧めします。弊社では、カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州居住者用の介護保険を取り扱っております。ご相談は、質問フォームでご連絡ください。